就業規則を作成しなければならない場合

労働基準法は、「常時10人以上の労働者を使用する者は、就業規則を作成して、労働者の過半数代表者の意見書を添付した上で、所轄労働基準監督署に届出をしなければならない。既存の就業規則を変更した場合も同様とする。」と定めています。

就業規則の作成・届出義務違反は30万円以下の罰金刑となっています。


「労働者数10人以上」というのは企業単位ではなく事業所(場所)単位です。
東京に本店があり札幌に営業所がある場合、東京にスタッフが20名。札幌にスタッフが14名いた場合、東京と札幌のそれぞれで就業規則作成と届出をする必要があります。


就業規則は、原則、それぞれの事業所毎に所轄労働基準監督署へ届け出る必要がありますが、以下の1~4の要件を全て満たしている場合は、本社事業所で各事業所(支店や営業所等)の就業規則を一括して届け出ることが出来ます。

  • 1. 本社事業所と各事業所の就業規則が同一内容、且つその旨の附記有り。
  • 2. 本社事業所以外の各事業所の名称、所在地、所轄労働基準監督署名を明記。
  • 3. 本社事業所と各事業所の数に応じた部数の就業規則を提出。
  • 4. 全ての事業所の労働者代表の意見書(正本)を添付。


■「労働者数」には正社員以外のパートタイマー、アルバイトなども含まれます。
ただし、会社の取締役(使用人兼務役員を除く)・監査役、雇用保険に加入出来ない家族従業員、業務請負人、派遣労働者などは含まれません。

■全ての労働者による投票又は挙手などの方法によって公正に代表者を選任しなければなりませんが、「労働者の過半数代表者の意見」は反対意見でも構いません。






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